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std::vector<T,Allocator>:: erase

From cppreference.net

(1)
iterator erase ( iterator pos ) ;
(C++11まで)
iterator erase ( const_iterator pos ) ;
(C++11以降)
(constexprはC++20以降)
(2)
iterator erase ( iterator first, iterator last ) ;
(C++11まで)
iterator erase ( const_iterator first, const_iterator last ) ;
(C++11以降)
(constexprはC++20以降)

コンテナから指定された要素を削除します。

1) pos の要素を削除します。
2) 範囲内の要素を削除します [ first , last )

イテレータ( end() イテレータを含む)および消去ポイント以降の要素への参照は無効化されます。

イテレータ pos は有効かつデリファレンス可能でなければなりません。したがって、 end() イテレータ(有効ではあるがデリファレンス不可能)を pos の値として使用することはできません。

イテレータ first は、もし first == last の場合、デリファレンス可能である必要はありません:空の範囲の削除は何も行わない操作です。

目次

パラメータ

pos - 削除する要素へのイテレータ
first, last - 削除する要素の 範囲 を定義するイテレータのペア
型要件
-
T MoveAssignable でない場合、動作は未定義です。

戻り値

削除された最後の要素に続くイテレータ。

1) もし pos が最後の要素を参照している場合、 end() イテレータが返されます。
2) 削除前に last == end ( ) であった場合、更新後の end() イテレータが返されます。
もし [ first , last ) が空の範囲であれば、 last が返されます。

例外

T の代入演算子によって例外がスローされない限り、例外をスローしません。

計算量

Linear: T のデストラクタの呼び出し回数は削除された要素数と同じであり、 T の代入演算子は削除された要素以降のベクター内の要素数に等しい回数呼び出されます。

注記

コンテナ要素を述語に基づいて削除する必要がある場合、コンテナを反復処理して単項 erase を呼び出すのではなく、イテレータ範囲オーバーロードを一般的に std::remove()/std::remove_if() と共に使用し、残りの(削除されない)要素の移動回数を最小限に抑えます — これがerase-removeイディオムです。 std::erase_if() はerase-removeイディオムを置き換えます。 (C++20以降)

#include <vector>
#include <iostream>
void print_container(const std::vector<int>& c)
{
    for (int i : c)
        std::cout << i << ' ';
    std::cout << '\n';
}
int main()
{
    std::vector<int> c{0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9};
    print_container(c);
    c.erase(c.begin());
    print_container(c);
    c.erase(c.begin() + 2, c.begin() + 5);
    print_container(c);
    // すべての偶数を削除
    for (std::vector<int>::iterator it = c.begin(); it != c.end();)
    {
        if (*it % 2 == 0)
            it = c.erase(it);
        else
            ++it;
    }
    print_container(c);
}

出力:

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 2 6 7 8 9
1 7 9

欠陥報告

以下の動作変更の欠陥報告書は、以前に公開されたC++規格に対して遡及的に適用されました。

DR 適用対象 公開時の動作 正しい動作
LWG 151 C++98 first がデリファレンス可能であることが要求されていたため、
空の vector をクリアする動作が未定義となっていた
要求されない(
first == last の場合)
LWG 414 C++98 削除時点のイテレータは無効化されなかった 同様に無効化される

関連項目

特定の条件を満たすすべての要素を削除する
(関数テンプレート)
内容をクリアする
(公開メンバ関数)